2021.02.04

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70代のラブレター

趣味の映画鑑賞、久しぶりに・・・ 『60歳のラブレター』

何気なく頭のリラックスにと隙間時間に見始めたのですが、どうしても最後まで見たくなってしまった映画でした。
2009年の作品ですから、私も丁度その頃が60歳を迎えたころです。

内容は、まだ見てない方もあるかと思いますので、ハイライト程度にお話ししますが、
これ絶対に見た方が良いです!   72歳からのメッセージです。

2組の夫婦と、これから第二の人生を共にしようかと迷い悩んでいるカップルが、それぞれの接点で繋がって繰り広げられる人生模様に、何度も自分の人生を重ねて心が熱くなりました。
3つのラブレターはなんともおしゃれで、忘れていた感情を心から引っ張り出されたり、言葉に出来なかったことを何十年も前の手紙によって湧き上がる感情であったり、そしていよいよ別れる時が近づいて初めて本当の心のふれあいをお互いに気づかされたり・・・

あ~~~私何を言っているんだろう?
文章が変!  ストーリー話したらつまらなくなるだろうから。
でも、単なる感動じゃなく、60歳になる前の若い皆さん、将来の自分のことを想像しながら、今のうちに見ておいてほしいなぁ。

私も、もしかしたら、こんな思い出が作れたのかもしれないのに、って思っちゃったんです。

夫は「男は黙って背中で語る」みたいな人。若いころ言っていたのは、「『最後に、いい人生だった』と言えたら最高だろ。」
私は、今聞きたいのにと思いながら、何となく納得させられてきてしまいました。

現実は、旅行に旅立ったその日に異国の地で亡くなってしまったのです。
約束したのに! あなたはまだ、言っていないのに。

あれから何年たったのでしょう。去年13回忌を迎えましたから、12年と少しです。
やっと、夫のことが少し話せる時期になったのでしょうか。
ラブレターは結婚してから一度ももらえなかったけれど、今我が家には彼の残したものが色々とあります。あまり語り合うことはできなかったけれど、それらの品々一つ一つがラブレターのように私に話しかけてきます。 今生きていれば76歳だから、70代のラブレターかな?
素敵な映画を見たおかげで、今まで後ろを見ないで前向きに生きてきた私にも、ふとした素敵な時間をプレゼントしてもらいました。
これからは自分の人生の中で、少しずつ夫のことを話してみたいなと感じました。

今日は、一つだけ。

ホームページでも語っていますが、私の起業するに至ったきっかけの一番は、『夫に認められたい』というのがあったみたいです。
49歳でビジネスに目覚めて会社設立をし、3年ほどしたときにオフィスを持つことにしました。デザイナーズマンションを借りて内装をして、家具をそろえた後に、夫が一度だけ訪ねてくれました。お祝いにと“アルフォンス・ミュシャ”(アールヌーヴォーを代表する画家、イラストレーター)の絵画を私の部屋に飾ってくれたのです。

その心は?
「女らしさを忘れるなよ」「がんばれ!」「ここで見守っているよ」「よくやったな~」・・・

今でも自宅の私の部屋に入る前の階段スペースで、何かを語りかけてくれていると勝手に、勘違いしています。